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実家を相続したら売るか貸すか迷ったら?手続きの流れを不動産の専門家が解説

不動産売却

今野 恵美

筆者 今野 恵美

不動産キャリア15年

こんにちは!ケーズホームの今野です。
大阪市鶴見区に根ざして15年、地域の皆様の笑顔に支えられて歩んできました。不動産は一生に一度の大きな決断だからこそ、まるでお友達に相談するように、不安なことも本音で頼っていただけるパートナーでありたいと思っています。難しい専門用語も、女性目線で分かりやすく丁寧にお伝えさせていただきます。どんな些細なことでも、まずはお気軽にお声がけください。

親から実家を相続したものの、売るか貸すか、あるいは自分で住むべきか悩んでいませんか。
相続した空き家は、判断を先送りにすると固定資産税や管理の負担だけが増え、いざ動こうとした時には手続きが複雑になっていることもあります。
そこで本記事では、実家を相続した後に押さえておきたい基本的な選択肢と、それぞれのメリット・デメリットを整理しながら、売るか貸すかを検討する際の視点をわかりやすく解説します。
あわせて、相続登記などの名義整理や、売却・賃貸それぞれの手続きの流れについても一連のステップとして紹介します。
今は状況がはっきりしていなくても、全体の流れを知っておくことで、家族の意向を踏まえた無理のない判断がしやすくなります。
まずは、相続した実家とどのように向き合うかを、一緒に整理していきましょう。



相続した実家を売るか貸すか判断する視点

相続した空き家や実家をどのように活用するかは、「売る」「貸す」「自分で住む」「その他の活用」という大きく4つの選択肢に分かれます。
売却は早期に現金化し、固定資産税などの負担や管理の手間を手放せる点が特徴です。
一方で賃貸として貸す場合は、家賃収入を得る代わりに、入居者対応や建物の維持管理を続ける必要があります。
自分で住む、あるいは一定期間使わない土地を手放す制度なども含め、それぞれの特徴を理解して検討を進めることが大切です。

売るか貸すかを考える際には、家族全員の意向や、将来自分や子どもが住む予定があるかどうかが重要な判断材料になります。
次に、通勤や通学の利便性、周辺環境、築年数など、立地と建物の状態を冷静に確認することが欠かせません。
さらに、遠方から通って管理する負担や、老朽化した建物を維持する精神的・金銭的な負担も比較しておく必要があります。
これらの軸を意識して整理することで、自分たちにとって無理のない選択肢が見えやすくなります。

売却と賃貸では、関わる税金や維持費の考え方が大きく異なります。
売却する場合、譲渡所得が出れば所得税や住民税が発生しますが、一定の空き家については要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円まで控除できる特例が設けられています。
一方、貸す場合には家賃収入から固定資産税や修繕費、保険料、管理費などを必要経費として差し引いて不動産所得を計算することになります。
判断の前に、相続人の人数や取得時期、建物の状態、ローンや固定資産税の負担額といった基本情報を整理しておくと、後の手続きや税務申告も進めやすくなります。

選択肢 主なメリット 主な注意点
売る 早期の現金化・管理負担の軽減 譲渡所得税の確認・特例要件の把握
貸す 家賃収入の確保・資産の継続保有 修繕費や固定資産税など経費負担
自分で住む 住居費の抑制・生活基盤の安定 通勤利便性や老朽化への対応
その他の活用 将来計画に沿った柔軟な選択 制度利用条件や費用の事前確認

相続した実家の名義整理と基本手続きの流れ

相続した実家を売るか貸すか検討する前に、まずは名義を誰にどのように引き継ぐか整理する必要があります。
そのためには、最初に遺言書の有無を確認し、保管場所が分からない場合は公的な保管制度を利用しているかどうかも調べます。
あわせて、戸籍謄本などを取り寄せて、法律上の相続人が誰なのかを明確に把握します。
そのうえで、相続人全員で話し合いを行い、誰が実家を引き継ぐか、代償金をどうするかなどを決める遺産分割協議を進めます。

遺産分割協議では、相続人全員が参加し、合意した内容を書面にまとめることが重要です。
実家だけでなく、預貯金やその他の財産も一覧にして、全体のバランスを見ながら話し合うと合意が得やすくなります。
協議がまとまったら、相続人全員の署名と押印をした遺産分割協議書を作成し、登記や金融機関の名義変更に使えるようにしておきます。
話し合いに時間がかかる場合でも、相続登記の申請期限があるため、今後の手続きの見通しを早めに立てておくことが大切です。

相続した不動産については、2024年4月1日から相続登記の申請が法律上の義務となっています。
不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に相続登記を行わないと、正当な理由がない場合には10万円以下の過料が科される可能性があります。
また、2024年3月31日以前に発生した相続で登記が済んでいない場合も、原則として2027年3月31日までに申請する必要があります。
相続登記の主な必要書類としては、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本一式、相続人の戸籍謄本や住民票、不動産の固定資産評価証明書などがあり、事前の収集に時間がかかることもあるため、早めに準備を始めることが安心です。

名義が被相続人のまま、あるいは祖父母など過去の世代の名義のまま長期間放置されると、相続人の範囲が世代ごとに広がり、将来、売却や賃貸を行う際に合意形成が極めて困難になります。
共有名義のまま細かく持分が分かれている場合も、修繕の判断や売却方針を決めるたびに多くの共有者の同意が必要になり、空き家状態が長引く要因となります。
さらに、登記名義が曖昧な不動産は、将来の相続や贈与の場面でもトラブルの火種となるおそれがあります。
このようなリスクを避けるためにも、「誰がどのような割合で所有するのか」を早期に決めて相続登記を済ませ、名義を整理しておくことが、実家の売却や賃貸活用をスムーズに進める第一歩になります。

段階 主な確認事項 注意したいポイント
事前整理 遺言書の有無確認 公的保管制度利用有無
相続人把握 戸籍謄本等の収集 相続人全員の洗い出し
協議と登記 遺産分割協議書作成 3年以内の相続登記申請

相続した実家を「売る」場合の具体的な手続きと流れ

相続した実家を売却する前には、まず登記簿上の名義や抵当権などの権利関係を確認することが重要です。
あわせて、隣地との境界の位置や境界標の有無、測量図の有無などを整理しておくと、後のトラブル防止につながります。
建物の老朽化や雨漏りの有無など、建物の状態も事前に把握しておくことで、修繕が必要かどうかの判断がしやすくなります。
さらに、相続した空き家の譲渡所得に対する特例や相続税の納税状況との関係を確認し、税務上の影響を見通しておくことが大切です。

売却の流れとしては、まず相続登記を完了させて名義を整理し、そのうえで必要書類を準備することから始まります。
次に、周辺の取引事例や公的な地価の情報などを参考に、おおまかな価格の目安を把握し、売却方針を検討します。
売却条件が整ったら、売買契約書の内容や引渡し時期、手付金の扱いなどを確認しながら売買契約を締結します。
その後、決済日に代金の授受と所有権移転登記の申請、物件の引渡しを行い、最後に譲渡所得が生じた場合は確定申告を行う流れになります。

相続した実家を売却する際には、譲渡所得税と住民税が主な税金として関係してきます。
譲渡所得は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いて算出され、保有期間に応じて税率が変わります。
一定の条件を満たした相続空き家については、譲渡所得から最高で3,000万円まで控除できる特例が設けられており、適用を受けるには期限や耐震性などの要件を確認する必要があります。
これらの税金は確定申告により精算されるため、売却前から必要な書類や適用可能な特例を整理し、早めに準備しておくことが望ましいです。

段階 主な確認事項 ポイント
売却前の準備 名義・権利・境界確認 トラブル防止の基礎
売買契約まで 価格目安・条件整理 無理のない売却方針
引渡しと申告 決済・登記・税申告 税負担と特例の確認

相続した実家を「貸す」場合の注意点と長期的な管理のポイント

相続した実家を貸す方法には、一般的な長期賃貸として貸す形のほか、多拠点居住者向けの利用や短期利用として貸す方法など、いくつかの選択肢があります。
長期賃貸は安定した賃料収入を得やすい一方で、入居者募集や設備の維持管理を継続的に行う必要があります。
一方で短期利用や多拠点居住向けの利用は、利用者の入れ替わりが多く、清掃や備品管理などの手間が増える傾向があります。
このように、それぞれの活用方法には向き不向きがあるため、自分たちがどこまで管理に関わることができるかを踏まえて検討することが大切です。

実家を貸す場合には、貸し出し前の準備も重要なポイントになります。
まず、建物や設備の安全性を確認し、必要に応じて水回りや電気設備の点検、老朽化した部分の修繕やリフォームを検討します。
あわせて、火災保険や家財保険など、賃貸利用を前提とした保険内容に見直しておくことも欠かせません。
さらに、周辺の家賃水準や建物の状態を踏まえた賃料設定や、更新料・敷金・礼金・禁止事項などの契約条件を整理し、自分たちが許容できる範囲を事前に決めておくと安心です。

また、相続した実家を貸した後も、管理や修繕、税金負担を長期的な視点で考える必要があります。
借主とのやり取りや設備不具合への対応、定期的な点検や修繕が必要になるため、自主管理にするのか、管理を委ねるのかを早めに決めておくと負担感を見通しやすくなります。
固定資産税は原則として所有している限り毎年発生しますが、居住用として利用されていれば、空き家として放置している場合に比べて、倒壊や景観悪化などのリスクは抑えられます。
このような支出と賃料収入を踏まえて、将来の大規模修繕費用も見込んだ収支シミュレーションを行い、長期的に無理のない貸し方かどうかを確認しておくことが大切です。

活用方法 主な特徴 向いているケース
長期賃貸 安定した賃料収入 管理負担を抑えたい場合
多拠点居住向け 一定期間ごとの利用 柔軟な貸し方を望む場合
短期利用 利用者の入れ替わり頻繁 手間をかけて活用したい場合

まとめ

相続した実家は、売るか貸すか、自分で住むかなど選択肢ごとにメリットと注意点が異なります。
同時に、相続登記などの名義整理や税金の手続きには期限とルールがあり、放置すると思わぬ負担につながります。
だからこそ、家族の意向や将来の予定、費用と収支の見通しを早めに整理し、全体の流れを理解したうえで判断することが大切です。
当社では、売却・賃貸・手続きの進め方までを一括でご相談いただけます。
「何から始めればいいか分からない」という段階でも構いませんので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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